�W．十一月にふる雨

　　　　堀口大學　作詞
　　　多田武彦　作曲
　　　　さだ男声合唱団
　　　　　　　（さださんが１人で４パート）
　
　十一月はうらがなし,　
　世界を濡らし　雨が降る
　十一月に降る雨は　
　あかつきくれど　なおやまず
　初冬の皮膚に降る雨の　
　真実冷たい悲しさよ
　されば　木の葉のたえもせで　
　鶫、鶉も身ぶるひす

　十一月に降る雨は　
　夕暮れ来れど　なおやまず
　されば　乞食の　いこうべき　
　ベンチもあらぬ哀れさよ
　十一月に降る雨に　
　世界一列　ぬれにけり
　王の宮殿も　ぬれにけり　
　非人の小屋も　ぬれにけり

　十一月に降る雨は　
　夜来たれども　なおやまず
　あいびきの　みやび男も　ぬれにけり
　みやび女も　ぬれそぼちけり

　　　�X.雨の日に見るへ
　　　　　　　さだ男声合唱団 目次へ

この曲は、乞食・非人　と、差別語が使われています。
詩は、王の宮殿にも、非人の小屋にも、分け隔てなく
雨は降るのだ。差別はありません。